Proof that I was here

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日々の所感を徒然と綴っていくブログ。FGOとかアイマスとか…

何故FGOが批判されるのか(後)


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承前。

sugartmheart.hatenablog.com
前の読むのが面倒な人は後半の考察だけ読んでも大丈夫です。

 

僕が人気の理由として一つ挙げたのは、FGO「世界観ではなくキャラの方に重点を置いた」作品になっているから、というものです。

FGO以前、つまり『Fate/stay night』などの初期の作品では、固定されたキャラ同士の一対一の関係を描いていたものが、後続の作品で一方(または両方)が変化・流動的になり、不確定な(脳内補完できる)部分が多くなった。
つまり、「ファン内で共有すべき単一の世界観(物語)という縛りが失われた」ことが人気の理由として挙げられると僕は思っています。
この傾向は『Fate/EXTRA』でもありました。
ゲームシステムの都合上、主人公となるマスターのパーソナリティはアバターであるが故に流動的であり、一対一とはいえパートナーとなるキャラも固定ではありませんでした。
ですが今作でキャラがとても増えたためか、ますます二次創作の主流が「マスターとサーヴァント」>「サーヴァント同士」の関係だったのが “≧”ないし “=” になったように感じられます。

この流れは某プロデュースゲームと非常によく似ています。
僕は本家アニメ化からの人間なので深くは語れませんが、あちらも初期はプレイヤーと彼によって選択された一人のキャラの一対一の関係でした。
それが二次創作(=ファンによる活動)が活発になり人気が出て、コンテンツが成熟していくにしたがって、キャラ同士の関係性をファンが望み、制作側も試行錯誤しながらそれに応えていきました。
その結果が現在の作品だと思っています。あくまで僕が。

話が逸れました。
大きくまとめると、

固定の世界観(物語)を決めず、想像の余地を残した
 ↓
それを補完しようと、ファンの活動とその内容が今まで以上に活発かつ多岐に渡った
 ↓
これまで型月に触れてこなかった人が、二次創作を媒介として参入してきた

という風になると思います。

 

 

で、タイトルにもなってる批判される・叩かれる理由ですが。

ここまで読めば分かる人は分かると思います。

型月が「世界観ではなくキャラの方に重点を置いた」からです。

 

世界観に重点を置かないということは、過去作での矛盾を生み、設定がキャラのために捻じ曲げられる危険性を秘めています。
型月の世界観は一見細やかで非常に“そっち”の趣味の人を惹きつけやすいですし、型月ファンでも設定厨(というとアレですが)も多いと思います。
でもそのくせ、ころころ設定が変わる。
これは設定遵守して欲しい人というよりも、その設定で恩恵を受けていたキャラをsageてしまい、あまつさえ新設定で他のキャラをageてしまうことがままあります。
要は踏み台と揶揄されるアレですね。やたらアレアレうるさいですが。

 

キャラに重点を置くということは、キャラの人気獲得を優先するあまり、陳腐なキャラ付けになりかねない危険性を秘めています。
いわゆる記号化と言われているものですね。
ソーシャルゲーム、かつ多キャラという性質上、商売的でもそうでなくても多くのキャラに多くのファンを、というのは当たり前のことです。
理想としては全キャラ同時に長期に渡って同等量の掘り下げを行うのがいいのですが、経済的・時間的コストの面から多くの場合それは困難。
じゃあどうするか?
この問いに対し、FGO公式が出した回答が「万人受けするような特徴を」「人気キャラから順に」付与していくというものです。
それは性能であったり、見た目や内面の可愛さ・格好良さであったり、ネタとしての弄りやすさであったり、既存のマイナスイメージの軽減であったりと、様々です。
あえてどのキャラかは言いません。
こうして付加されたイメージをどう思うかは受け手に依ります。


良いと思う人が出るのも、つまらないキャラになったと思う人がでるのも、当たり前なんです。
それに対する他人の反応を見て信者だとかアンチだとかで括るのは不毛です。
なんもかんもコスト問題が悪いんです。
そのキャラ付けに至るだけの深い掘り下げが足りなさ過ぎるんです。

 


人気の理由と叩かれる理由が表裏一体なんです。
同じことの良い面と悪い面をそれぞれ見ているんですから、考えにすれ違いが生まれてしまうし、楽しんでる人と批判してる人が分かり合うのは滅茶苦茶難しい。
結局のところ、この流れは公式である型月がいい着地地点を見つけないと収束はしないと思われます。
これまでの過去作品の扱いを見ているとそれも難しそうなのが悩みどころですが……。

 

以上が僕の推察と主張でした。
こんな長い文を読んで下さりありがとうございました。